2013/11/17

AXGPの「次の一手」

このところ、AXGPについて特に目新しい話題がない。
だから特にブログネタもない。
…のだが、前回から間があいちゃいすぎてさみしいので、現時点の情報からAXGPの「次の一手」について考えてみる。

以前も取り上げた、2.5GHz帯の追加割り当てに対する申請計画値を改めて見てみよう。
AXGPが追加割り当てに落選してしまったのも以前取り上げた通り。
なので、この計画から追加割り当て部分の話を取っ払ったものを、実際のAXGP推進計画と考えていいんじゃないか。
出典:
http://www.soumu.go.jp/main_content/000240957.pdf
(赤部分は筆者記入)

まず(1)の部分。
2013年度末でのAXGP基地局数は54,000局強とのこと。
これは、先日実施されたソフトバンク冬モデル発表でのプレゼン資料でも触れられてて、計画通りに推進してることは間違いなさそう。
出典:
http://cdn.softbank.jp/corp/set/data/group/sbm/news/conference/pdf/material/20130930_01.pdf

次に(2)部分に注目。
高度BWA相当の基地局数もほぼ同じ値になってる。
つまり、基地局については、2013年度末においてほぼ全数が高度化されている計画。
高度化は、以下にある通り、4x4 MIMOなんかを導入し通信速度を向上させることを指す。
出典:
http://www.soumu.go.jp/main_content/000240957.pdf
(赤部分は筆者記入)

計画通りなら、2014年4月には、下り最大220Mbpsのサービスが始まる。
それも、一部エリアからではなくて、AXGPエリア全域で、ということになる。

そんな4x4 MIMO導入とかいってるけど実現できんの?

基地局ベンダHuaweiの記事によると、
同ネットワークには、SFN(単一周波数ネットワーク)や4x4 MIMO(多重入力・多重出力)、 ~途中省略~ など、各種先進技術を採り入れたファーウェイのソリューションが採用されています。
出典:
http://www.huawei.com/ilink/jp/about-huawei/newsroom/press-release/HW_141771

…とのことなので、基地局装置は最初から4x4 MIMOに対応してる模様。

さらに、ソフトバンクのLTE-Advanced TDDの実証実験は、既存のPHS/AXGPアンテナに装置を「置きポン」して実現できていると言う。
出典:
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/topics/LTE_advanced/LTE_advanced.html

周波数帯に違いはあるが、技術的には同等のものの話。
つまり、基地局装置もアンテナも通信路や周辺システムにおいても、高度化AXGPとしての4x4 MIMOでの下り最大220Mbpsの実現は、完全にReady状態になっている。

というわけで、AXGPの「次の一手」は「AXGPエリア全域での下り最大220Mbpsサービスの開始」であり、技術的にはもう完成しきっており後はいつ発表するかというタイミングの問題だけの状況だ、と考えてよいだろう。

ちなみに、冒頭の写真は、2013年12月以降対応予定の、AXGP対応WiFiルーター 301HW。
出典:
http://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2013/20130930_03-page_07/

今回の内容とは直接は関係ないが、発売時期とか考えると、ひょっとして220Mbps対応第一号機器として出たりして?
などと妄想してしまう。
まあ、ないだろうけどさ。


2.5GHz帯の追加割り当てがUQに決まり、いよいよWiMAX2+のサービスが開始されそちらにばかり注目が集まっているが、今後の展開に関しては、当面、AXGPから目が離せそうにない。楽しみ楽しみ。

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