2013/01/23

UQにびっくり

UQは、WiMAX2+(WiMAX Release2.1)で、TD-LTEと互換性のある通信方式を導入するそうだ。

参考:第597回:WiMAX 2+とは
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/keyword/20130123_584557.html

で、WiMAX Release2.1の導入に関しても議題に挙がった、総務省の委員会の議事と配付資料が公開された。

参照先:総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会(第11回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/02kiban14_03000235.html

上記参照先に、WiMAX Release2.1に関するUQからの資料がある。
興味深く眺めていたら、ちょっとびっくりするような記載が目に飛び込んできた。
該当のスライドを抜粋する。


書いてあることを平たく言うとこんな感じ
・WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードはAXGPと同じ
・だから検討結果も同じになるはず
・なので改めて検討する必要ないよね?

いやいやいやいや(笑)
ちょっといい加減すぎない?

まず「WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードはAXGPと同じ」の確証が全然ない。
確かに、WiMAX Release2.1もAXGPもTD-LTE互換モードを持った規格ということは言えるが、それ以外の部分に差異がないとどうして言えるのか。
AXGPはTD-LTEそのものだろうとの憶測もあるが、標準と関係ない部分で独自技術が実装されているとの憶測もある(当ブログでは以前後者について考察した)。いずれにしても憶測ではっきりしない。
でも、少なくとも、WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードってTD-LTEそのものではないんじゃないの?既存WiMAXとの併存で云々という話から考えると。仮にAXGPとTD-LTEが完全イコールだとしても、この点でWiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードとはイコールになりようがない。
それとも、WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードと言いながら、完全にTD-LTEそのものなの?
同じと言っていい程度の差しかないというならそれを示す必要があるが、そんな様子はなく同じだと言い張っているだけのように見える。

で、「検討結果も同じになるはず」って態度。
仮に前述の点が同じだったとしても、自社は自社で検討すべきじゃないんですかね。
検討した結果同じでしたって結論ならわかるけどさ。「はず」って。

挙げ句「改めて検討しませーん」とか言われたら、自分の仕事におきかえて考えてみて「他社と同じの採用したので同じはずです!だから検討しません!!」とか言うやついたら「あ?死ね」ってなるじゃん絶対。
当方、こういう電波行政分野は専門外だから、この業界ではこれでいいんだってことなら謹んでお詫びしますけど。

この話には前段があって、以前以下のように取り上げられた経緯がある。

引用元:KDDI憎し!! ソフトバンクが総務省でブチ切れ騒動!? (サイゾー) - Yahoo!ニュース
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121222-00000301-cyzoz-soci
通常ならばあくまでも技術的な確認をする場であり、激しいやり取りなど起きようはずもない。にもかかわらず、UQ側の説明に対し、SBの担当者が強烈に噛み付いたのだ。その場では、総務省の担当者が別途UQの主張を検討する場を設けることを提案して収まったものの、いきなり難癖を付けられた形のKDDIサイドは終始困惑。

一方的に、AXGP陣営側がWiMAX陣営に、足を引っ張るために圧力をかけているとされている。
この記事を見たときは、何やってんだが全然分からなかったが、先の内容を見て理解できた。

そりゃAXGP陣営は声を荒げたくもなるわ。

総務省の委員会の結論は、結局、WiMAX Release2.1導入のために新たな検討が必要か、BWA高度化作業班を設置して検証するとのこと。
この先どうなるか分からないが、あまりの杜撰さに本気でびっくりしたのでとりあえずブログ記事にしてみた次第。

0 件のコメント:

コメントを投稿